クッキーレスの未来が差し迫っています。しかし、IDレゾリューションが全く機能しなくなるということではありません。このクッキーレスの世界で成功するためには、ただひとつの大きな変化が必要となります。それは、クロスデバイスからクロスIDへ考え方をシフトすることです。
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業界は長い間、IDソリューションを当たり前にあるものとして考え、サードパーティCookieやその他の従来の識別子を上手に活用して、ターゲティングを強化し、アトリビューションモデルに還元してきました。Google ChromeがCookieを廃止する意向を表明し、Appleが追随してIDに同様の変更を加える中、デジタル広告は、効果的な投資対効果を推し進める上でIDの役割とパーソナライズされたマーケティングとユーザージャーニーのマッピングの将来について再考する必要に迫られています。しかし、IDレゾリューションが全く機能しなくなるということではありません。
では、IDグラフがどのように構築され、そして来年にはどのようなものになるのかについて詳しく説明します。
まず、IDレゾリューションとは何でしょうか?
簡単に言えば、IDレゾリューションとは、クロスデバイス・ターゲティング、キャンペーン後の効果測定、アトリビューションといった広告のユースケースのために、匿名化されたデジタル識別子を世帯および個人レベルで紐づけることです。
IDグラフはどのように構築されますか?
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アイデンティティ・アライアンス(Identity Alliance)に使われているようなIDグラフは、基本的に3つのステップで構築されます。これらは、世帯や個人レベルでクラスタ化された確定IDで構成されています。優れたIDグラフ基盤の鍵となるのは、利用可能な最良のデータを使用し、デバイスやチャネルを横断してオーディエンスをターゲティングするためのスケールと精度を提供できる高度な機械学習モデルです。
ID
- Cookies
- モバイル広告ID
- CTV ID
- ハッシュ化されたメール
- Unified ID 2.0 (UID2)
- RampID
識別子は、相互の確定的および類推的な関連付けに基づいて、世帯および個人レベルでクラスタ化されます。
世帯レベルでは、ストリーミングデバイス IDや特定のアプリに紐づくコネクテッドTV(CTV) IDなどのIDが挙げられます。これらのIDは、複数人が(同一デバイスで)同時にコンテンツを閲覧する際に使用されるケースが多いため、世帯レベルで存在しています。
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個人レベルでは、Cookie、モバイル広告ID(MAID)、およびハッシュ化されたメール、LiveRampの RampID、またはメールベースの識別子であるUnified ID 2.0などの認証された識別子などのIDが挙げられます。
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Identity Allianceは、広告主が世帯および個人レベルでキャンペーンを展開できるようにすることで、デバイスやIDの種類を超えて視聴者にリーチする機会を増やし、オムニチャネル戦略を実現します。CTVなどのエンゲージメントの高いプラットフォームと、モバイルウェブのような下位のファネルチャネルを1つのメディアバイイングプラットフォームに統合して、真に戦略的なキャンペーンを実施することができます。
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IDレゾリューションはどのように進化していますか?
通常デバイスに紐づくCookieなどの従来の識別子の廃止に向けて、マーケティング担当者はクロスデバイスの考え方からシフトし、クロスIDのアプローチによるターゲティングを検討する必要があります。メールは、オープンウェブサービスやストリーミングサービス上でコンテンツを利用するためのアクセスポイントとしてますます頻繁に使用されており、クロスデバイス識別子としての役割を果たしています。メールに基づくオープンアクセス識別子であるUnified ID 2.0は、複数の識別子のターゲティングと効果測定のための完璧な基盤です。マーケティング担当者は、CookieやMAIDなどのデバイス固有の識別子ではなくIDレゾリューションを使用することで、Cookieを使用しない識別子間で使用でき、IDの将来において最も信頼性が高く耐久性のある識別子を活用することができます。
The Trade DeskではIDをどのように使用していますか?
The Trade Deskが提供するIdentity Allianceは、すべての人、世帯、デバイスを1つのIDグラフにシームレスに統合する、業界をリードするIDグラフソリューションの集合体です。これは、The Trade Deskのプラットフォームを通じてプランニング、キャンペーン配信、効果測定をする際に活用いただけます。Identity Allianceは、広告主のリーチを最大化し、フリークエンシーを管理するための基盤であり続けます。将来的には、UID2やRampIDなどの確定IDソリューションやその他の新たな識別子への依存度が高まる状況に合わせて、Identity Allianceは進化をし続けます。
Identity Allianceの利用を開始するには、担当のアカウントマネージャーにお問い合わせください。